アカギとは?アニメ・映画・ゲームと幅広い展開がされている人気漫画 – 鷲巣など人気キャラクターや他作品との関係、名言も解説

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アカギとは?

『アカギ 〜闇に降り立った天才〜』(通称:アカギ)とは、伝説の雀士「赤木しげる」を主人公とし、彼の半生や裏社会の強敵たちとの麻雀対決を描いた漫画作品です。『賭博黙示録カイジ』などでも有名な福本伸行氏による作品であり、全36巻306話と同氏作品の中で最長連載記録となった大作です。

元々、赤木しげるは同著者作品『天 天和通りの快男児』に登場するキャラクターでしたが、赤木の人気がとても高かったためにスピンオフとして『アカギ』の連載がスタートしました。

インパクトのある個性的なキャラクターや細かな心理描写が人気となり、アニメ・映画・ゲームと幅広いメディア展開がされている作品です。

アカギのあらすじ

深夜の場末の雀荘、南郷という一人の男が借金解消のため極道と賭け麻雀をしているところに不思議な空気をまとった中学生が現れ、かくまって欲しいと南郷に頼み込みます。この中学生こそが赤木しげるであり、麻雀未経験であるにも関わらず成り行きで南郷の代わりに麻雀を打つことになります。

中学生編(1~3巻)

前述のように、麻雀素人でありながら成り行きで極道たちと麻雀を打つことになったアカギ。この一晩における極道・竜崎や代打ちの矢木圭次との戦いと、この勝負の続きとして後日セッティングされた盲目の達人・市川との対決を描いたのが中学生編です。

序盤ながらスリリングな展開やアカギの非凡さが楽しめ、南郷、不良刑事・安岡など今後に関わるキャラクターも登場するパートです。

浦部編(4~7巻)

盲目の達人市川との死闘の後、アカギは数年間消息不明となります。そんな中代打ちを探していた川田組組長は不良刑事・安岡からアカギを紹介され代打ちとして迎え入れます。しかし、そのアカギは偽物で、本物は玩具工場で働いていました。

その後居場所のバレた本物のアカギはニセアカギと対決することになり川田組に呼び出されました。

この時川田組ならびにニセアカギは藤沢組と麻雀対決をしており、それが終わってから本物VSニセアカギという流れを想定していましたが、藤沢組の代打ち浦部が想像以上の強敵で苦戦し、結果本物アカギはこの浦部と対決することになり、これを中心に描いたのが浦部編です。

アカギの人間性が徐々に明らかになっていくパートであり、浦部という強敵のインパクトに加えて、玩具工場の後輩・野崎治、ニセアカギなど個性的なキャラクターが多く登場するパートでもあります。

鷲巣編(7巻~36巻)

浦部編からさらに時が経過し、アカギはまたも消息不明となります。そんな中、血が抜かれた若者の死体が多く発見される不可解な連続怪死事件が起こります。

この事件は裏社会の実権を握り「昭和の怪物」とも称される男、鷲巣巌が行っていた特殊ルール麻雀の結果でした。このことを知った仰木と安岡は鷲巣を倒し財産を絞りとろうと画策し、戦力としてアカギを探し出します。

このアカギと鷲巣の死闘を描いたのが鷲巣編ですが、この鷲巣編は20年間連載として続き物語の大部分を占めるパートとなっています。

アカギ・鷲巣という二人の強烈なキャラクターの人間性が細かに描写されていくため、麻雀以外に人間ドラマ的要素も強いシリーズです。

漫画以外のメディアミックス

テレビアニメ『闘牌伝説アカギ 〜闇に舞い降りた天才〜』

2005年10月4日から2006年3月28日まで、全26話で日本テレビ系列にて深夜に放送されました。福本作品の中ではカイジなどに先駆け初めてアニメ化された作品であり、深夜アニメとしては高い4%前後という視聴率を記録し、アカギ人気を高めるきっかけになりました。

この時点では漫画が完結していないため、鷲巣編の途中までを描いて終了しています。

主な声の出演

登場人物声の出演
アカギ萩原聖人
南郷小山力也
安岡玄田哲章
竜崎中田浩二
矢木高木渉
市川田中秀幸
ニセアカギ佐藤銀平
佐藤雄大
浦部風間杜夫
仰木二又一成
鷲巣巌津嘉山正種
ナレーション古谷徹

制作スタッフ

監督佐藤雄三
監督助手田中洋之
シリーズ構成高屋敷英夫
キャラクターデザイン梅原隆弘

オープニングテーマ・エンディングテーマ

オープニングテーマ「何とかなれ」
歌 – 古井戸

エンディングテーマ
「アカギ」(第1話 – 第13話)
歌 – マキシマムザホルモン

「S.T.S.」(第14話 – 第26話)
歌 – アニマルズ

Vシネマ『闘牌伝アカギ』『雀魔アカギ』

原作と多少差異はありますが、『闘牌伝アカギ』は1995年製作で中学生編を、『雀魔アカギ』は1997年製作で浦部編をそれぞれ描いています。

主な出演者

登場人物声の出演
アカギ柏原崇
南郷尾藤イサオ
安岡寺田農
竜崎小木茂光
矢木松重豊
浦部古田新太
川田中尾彬
ナレーション田中信夫

制作スタッフ

製作・発売竹書房
原作福本伸行
製作総指揮飯田譲治
監督舞原賢三
脚本田辺満
音楽池頼広

テレビドラマ『アカギ』

第一シーズンは鷲巣麻雀の途中までを描いており、BSスカパー!で2015年7月17日から9月18日まで毎週金曜夜21時より全10話で放送されていました。余計なシーンをカットし原作をそのままドラマ化できるよう工夫されている作品です。

その後、続編として「竜崎・矢木編 /市川編」』『が同じくBSスカパー!で2017年10月13日から11月10日まで全5話で放送されており、さらに原作完結に伴って『アカギ〜鷲巣麻雀完結編〜』もBSスカパー!で2018年5月25日から6月8日まで全3話で放送されました。

主なキャスト

赤木しげる – 本郷奏多
鷲巣巌 – 津川雅彦
仰木武司 – 田中要次
安岡 – 神保悟志
ニセアカギ – 藤岡信昭
南郷 – 駿河太郎
竜崎 – 六角慎司
矢木圭次 – 眞島秀和
市川 – 鹿賀丈史

製作スタッフ

原作 – 福本伸行
脚本 – 田辺満
音楽 – 牧戸太郎
ナレーション – 田中良典
プロデューサー – 長内敦、伊藤裕史
監督 – 岩本仁志
主題歌 – 湘南乃風「DON’T BE AFRAID」、「国士無双」

ゲーム

闘牌伝アカギ

1996年にマイクロネットからPlayStation用・3DO用ソフトとして発売されました。

Vシネマ版を元にしており、ゲーム中ではVシネマの映像をそのまま使用していることが特徴です。

created by Rinker
マイクロネット

アカギ 〜闇に降り立った天才〜

2002年12月12日にディースリー・パブリッシャーからPlayStation 2用ソフトとして発売されています。漫画を元に製作されており、アカギ役を草尾毅、ナレーションを池田昌子が担当しています。

鷲巣は本編には登場せず、とあるシーンで少しだけ登場します。

闘牌伝説アカギ 〜闇に舞い降りた天才〜

2006年3月3日にカルチャーブレーンからゲームボーイアドバンス用ソフトとして発売され、アニメを元に製作されています。

アニメ同様の配牌や試合の流れが再現されている局があり、例えば、三元牌が2枚ずつ配牌されたとき、相手の捨て牌をわざと鳴かずに見逃すとイベントが発生し、警察の乱入で対局が中断されている隙にすり替えによって手牌が大三元・四暗刻のテンパイになります。また、危険牌にカーソルを合わせた時、牌の上に「ざわ」という文字が出てくるため、振り込みを回避できるなどの演出があります。

闘牌伝説アカギDS 〜闇に舞い降りた天才〜

2007年8月9日にカルチャーブレーンからニンテンドーDS用ソフトとして発売され、前述のGBA版のリメイクのような形で製作されています。

GBA版からの追加点として鷲巣麻雀やコンビ打ちが出来るようになっており、イベントシーンがフルボイスになっている、卓と手牌が別々の画面で同時表示されるなど、DSの機能を活かしつつ改良されています。

関連作品

『天 天和通りの快男児』

アカギと同じく福本伸行氏による麻雀漫画作品で、『近代麻雀ゴールド』(竹書房)にて1989年から2002年まで連載されていました。『アカギ』連載開始以前の作品で、この漫画に登場する赤木しげるが魅力的でとても人気だったため、スピンオフとして『アカギ』の連載がスタートしました。

タイプの異なる麻雀の打ち手、井川ひろゆきと天貴史の2人の主人公がお互いに出会うことで変化・成長していく様子を描いた作品です。赤木しげるも重要な役割を担うキャラクターとして登場します。

最初期の福本作品で、『天』を描いていくなかで現在のような作風を確立していったと言われています。

『HERO -逆境の闘牌-』

『HERO -逆境の闘牌-』は、『天 天和通りの快男児』のその後を描いた続編となるスピンオフ作品です。漫画を描いているのは前田治郎氏ですが、『天』の原作者である福本伸行氏が協力として参加しています。『近代麻雀』(竹書房)にて2009年11月1日号から2021年8月号まで連載されていました。

サブタイトルが『-アカギの遺志を継ぐ男-』となっており、前作『天』の主人公でもあり、赤木しげるに大きな影響を受けた井川ひろゆきを中心に物語が進みます。

『ワシズ 閻魔の闘牌』

『ワシズ 閻魔の闘牌』は、『近代麻雀オリジナル』(竹書房)にて2008年7月号から2012年11月号まで連載されていた原恵一郎氏による麻雀漫画です。こちらも福本伸行氏が協力として加わっています。また、続編である『ワシズ 天下創世闘牌録』(ワシズ てんかそうせいとうはいろく)も同誌で2012年12月号から2013年12月号まで連載された後『近代漫画』に移籍し、2014年6月号から11月号まで連載されていました。

鷲巣が赤木しげると出会う前、戦後どのようにして裏社会の帝王となったのかその過程を描いた物語で、福本氏とはまた違った原氏による鷲巣の魅力を楽しむことができる作品です。

『闇魔のマミヤ』

『闇魔のマミヤ』は、近代麻雀(竹書房)にて現在連載されている福本伸行氏の最新作です。これまでの作品は昭和を舞台にしたものが多かったですが、『マミヤ』は現代日本を舞台としており、福本作品初の女子高生主人公=マミヤが描かれています。

『アカギ』にも登場した玩具工場の後輩、野崎治が老人として再登場するなどこれまでの作品ともつながりがあり、治いわくマミヤは赤木しげるに通ずるものがあるとのこと。その関連性などは今後明らかになっていくのか、注目の作品です。

鷲巣麻雀

『アカギ』鷲巣麻雀編に登場する特殊ルールが「鷲巣麻雀」です。

同種牌1枚のうち1枚は通常の牌、残り3枚はガラスで出来ていて、他家からも牌が見えるようになっています。中央に穴の開いた半自動麻雀卓を使用し、全ての牌を穴に入れ洗牌したあと、山を作らず牌を直接穴からツモります。

ドラ表示牌なども穴から取って場に置きます。なお、盲牌出来ないように右手に皮の手袋を着用するというのが作品中でのルールです。

福本作品の中にはさまざまな特殊麻雀ルールが登場しますが、アカギ人気も相まってとりわけ有名なのがこの鷲巣麻雀です。そのため鷲巣麻雀を行うための牌セットが各社から販売されており、作中に登場する半自動卓の代わりとして使えるように黒の袋がセットになっているものもあります。

鷲巣が作中で「なまじ見えるから切れなくなる」と発言しているように、見えているからこそ楽しめる独特の駆け引きは新鮮で面白いです。

アカギに出てくる名言

アカギは作中、常軌を逸した異端児として描かれています。死をも恐れず、自分の勝負観を信じきっているアカギだからこその発言はどれも印象に残ります。

その中でも代表的なものを紹介します。ネットでよく見かける名言も鷲巣麻雀が始まる7巻あたりまでに登場するので、気になった方は是非漫画を読んでみてください。

「死ねば助かるのに」
「倍プッシュだ・・・!」
「面白い・・・狂気の沙汰ほど面白い」
「不合理に身をゆだねてこそギャンブル・・・」
「その「無意味な死」ってやつがまさにギャンブルなんじゃないの・・・」

アカギの映像作品をチェックしよう

魅力的なキャラクターや名言が多く、麻雀漫画の中でも不動の人気を誇っているのがアカギです。鷲巣麻雀編を中心に長い期間連載していたアカギですが2018年に完結し話題となりました。

鷲巣麻雀編があまりにも長く、また、途中で麻雀から離れて鷲巣の内面にフォーカスした地獄編がはじまるなど、賛否両論あった期間もありましたが、人間描写を突き詰めている故の表現であり一読の価値があります。

名場面や有名なシーンは鷲巣麻雀初期までの7~8巻あたりに多くありますし、この頃までは比較的テンポよく麻雀の対決も進むので気になった方はまずはここまで漫画を読むのがオススメです。恐らく、ハマってその後もどんどん読みたくなってしまうでしょう。

アニメでは上記の鷲巣麻雀初期までがうまくまとめられているため、アニメを見るのもおすすめです。

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