東風戦(トンプウセン)とは?半荘戦の半分の長さで行う試合形式 – かかる時間や半荘との違い

麻雀の東風戦(トンプウセン)

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東風戦とは?

東風戦(読み方:トンプウセン)とは麻雀の試合形式のひとつで、各プレイヤー親を1周したら終了とするルールです。麻雀の中では最も早く終了する試合形式であり、主にインターネット麻雀を中心に普及してきたという歴史があります。半荘戦(ハンチャンセン)・一荘戦(イーチャンセン)における東場(トンバ)のみを行うためこの名前が付けられました。

東場(トンバ)とは?

元々中国で行われていた麻雀は一荘戦(イーチャンセン)と呼ばれる親を4周するルールが主流で、1週目・2週目・3週目・4週目をそれぞれ「東場(トンバ)」「南場(ナンバ)」「西場(シャーバ)」「北場(ペーバ)」と呼び、各場に設定された風牌が役牌として使えます。

東風戦はこの中で東場のみを行うルールであり、場風として使える役牌は常に「東」となります。

東風戦にかかる時間

東風戦にかかる時間は平均20分程度と言われています。しかし、連荘(レンチャン)が重なったり一局目で誰かがトんだりする可能性もあるため、5分で終わることもあれば1時間かかる場合もありります。時間がない中でもプレイできるのが魅力な形式でもありますが、どれくらいかかるかは最後までわからないということを覚えておきましょう。

半荘戦との違い

東風戦が東場のみで親を各プレイヤー1回ずつ回すというルールなのに対し、半荘戦は東場・南場を行うため親は各プレイヤー2回ずつとなります。その場のルールによって異なりますが、東風戦では聴牌連荘を採用することが少ないのに対し、半荘戦では基本的に聴牌連荘があります。

聴牌連荘とは流局時に親がテンパイしていたら連荘とするルールを聴牌連荘(テンパイレンチャン)といいます。聴牌連荘になったら通常の連荘と同じく再度その局を行い、本場数が1増えます。

東風戦の流れ

試合の長さ以外は半荘戦と変わりません。

  • 起家を決め、親から反時計回りに「東家」「南家」「西家」「北家」と自風を設定
  • 親が交代するごとに「東一局」「東二局」「東三局」「東四局」と進行する
  • 親がアガるかテンパイしたまま流局した場合は連荘となりもう一度東一局を行い、1本場、2本場と増えていく
  • 子がアガるか親がノーテンで流局した場合は次の局へ進み親を交代する
  • 東四局が終了した時点で点数を確認して順位付けや得点計算を行い試合終了

局の進行に合わせて自風も反時計回りにズレていくため、親の人が必ず東家になるということを覚えておくとわかりやすいです。前述の通り、流局における連荘の有無はルールによって異なるので事前に確認しておきましょう。

詳しくは下記記事で解説しているので基本的な麻雀ルールがわからない人は合わせてチェックしてみてください。

東風戦における南場と南入(ナンニュウ)

1位のプレイヤーの持ち点が30000点を下回っているときなど、特定の条件を満たした場合は東風戦であっても南場を行うことがあります。南場に突入することを南入(ナンニュウ)といい、場風が南に変わります。

この場合、1位の持ち点が30000点を超えた時点で終了とするサドンデス方式と南場を全て行う形式の2種類があり、その場のルールや取り決めによって異なります。しかし、スピード感が特徴の東風戦において南入するのはナンセンスであるとの声もあり、採用されていない場合もあります。

東風戦の着順

東風戦におけるコツ

東風戦は試合時間が短くスピード勝負になるため、勝つためには半荘戦とは違った技術や打ち方が求められます。

基本的に早打ちが有利

半荘戦であれば「東場は他家の打ち方を観察しつつ、良い手が来たら立直などをかけて攻める」といったじっくりタイプの戦術が使えますが、東風戦では鳴きを利用した早打ちが有効な場面が多いです。ドラを絡めれば安い役であっても短期決戦においては十分な点数が稼げますし、自分がアガるということは他の人のチャンスを潰すことにもなり、まさに「攻撃は最大の防御」という状況が作れます。

逆に、自分がじっくり高い手を作ろうとしていたのに他家が早め鳴きを入れてきたら諦めて早上がりに移行するという決断も大切になってきます。

放銃を避ける

東風戦では巻き返しのチャンスが少ないため、一度の放銃・振り込みが命取りになります。東風戦は接戦になりがちなので安い点数であっても順位を左右するような点差になります。少ない点棒のやり取りであっても攻めるか引くかを判断するのも東風戦の面白さの一つかもしれません。

ノーテン罰符やリー棒も考慮する

接戦になりがちな東風戦ではノーテン罰符やリー棒本場による点数の増加など、細かい点数の計算も重要になります。放銃のリスクも増えるため無駄な立直は避ける、形式テンパイを維持する、本場数が増えていればノミ手でもアガりを取るといった戦術も有効になります。

東風戦に関するポイントまとめ

試合時間の短さから「運ゲー」「つまらない」「実力が出ない」といった声がある東風戦ですが、独特のスピード感と時間のかからない手軽さが魅力なルールですよね。東風戦は言い換えれば半荘戦(ハンチャンセン)でいうところの常に南場で全員が25000点という超接戦状態とも言え、この緊張感がクセになるというプレイヤーの方は多くいますし逆にこちらの方が実力が試されるという意見もあります。いずれにせよ東風戦も半荘戦もそれぞれ違った面白さがあるので是非どちらのルールでもプレイして欲しいです。

打ち方のコツとしては、「鳴きを利用した早打ちを意識する」「放銃に気を付ける」「ノーテン罰符やリー棒などの細かい点数も意識する」などがあり、慣れないうちは配牌が良ければ高得点狙い、厳しそうであれば鳴きで早めに役を確定させるという打ち方が良いでしょう。

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