麻雀のベタオリとは?オリとの違いとやり方・出す順番などの戦術解説
ベタオリとは?
ベタオリとは麻雀の戦術の一つで、自分のアガリを完全に諦め、他プレイヤーへの放銃回避を最優先することを指します。自分の手がなかなか進まず、他家がリーチしている、またはテンパイしていそうなときにベタオリを狙います。自分の手牌を崩し、安全牌や現物を優先して切っていくことでその局をしのぎ、無駄な出費をしないようにします。
オリとベタオリの違い
オリまたはオリるとは、和了ではなく放銃回避=守備を優先する打ち方全般のことを指します。ベタオリとほとんど似たような意味ですが、「オリ」はまだアガる意思・可能性が残っているのに対し、ベタオリはその局のアガりを完全に諦めるという若干のニュアンスの違いがあります。
実際の会話ではどちらもほとんど似たような文脈で用いられますが、「ベタオリ」と言う場合はオリる意思がより強く表れていると思っていいでしょう。
ベタオリに関連する麻雀用語
- ツッパリ:アガリを最優先して危険牌でも切っていくような攻めの姿勢のこと
- まわし打ち:他家への振り込みを警戒し危険牌を手元に収めておきながら、自分のアガリも狙う打ち方
テンパイしている他家がいるとき、「ツッパリ」「回し打ち」「オリ」と大まかに3種類に分けて方針を立てることができます。
ベタオリする基準・タイミング
ベタオリは主に他家がリーチやテンパイしていて自分の手が弱いときに狙います。
安いアガリを無理に狙うよりは、点棒を失わない方が大事だという考え方です。先に他家にリーチされても、高い点数を狙える手でイーシャンテン、などであればツッパった方が良い場合もあります。
また、その半荘の進み具合や順位も判断材料になります。たとえば、「南3局で自分がトップなので、ロンされるリスクを抱えるよりはベタオリして逃げ切る」といった具合に判断ができるでしょう。
上記のような傾向はあれど明確な基準はありません。さまざまな情報をもとに判断することになりますが、この判断や駆け引きに個性が出るところが麻雀の面白さだと思います。
ベタオリの手順
ベタオリする際に手牌のどの牌から切っていくかを考えることは非常に重要です。ベタオリの安全なやり方は、以下のような順番で切る方法です。
- 合わせ打ち
同巡内フリテンを利用した合わせ打ちから優先します。 - 現物
リーチしているプレイヤーには通りますが、他の人がダマテンしていてロンされる可能性があるため注意しましょう。 - 共通安牌・完全安牌
どのプレイヤーからもロンされない牌のため、逆にいつ切っても大丈夫なので優先度が下がります。 - スジ
スジ読みからは確実性が下がってくるので順番としては後回しになります。
上記以外の牌はロンされる可能性の高い牌です。なるべく切らないようにしましょう。
ベタオリはつまらない?
ベタオリは自分から勝負を降りる行為なので一見するとつまらない戦術に見えるかもしれません。
しかし、麻雀の勝負はその1局で決まるわけではないので、長い目で見て最終的な勝利のために点棒を守ることも重要です。ベタオリ=戦略的撤退といってもいいでしょう。
もし他人から「ベタオリか、つまらないなぁ」などとを言われても気にする必要はありません。ベタオリは麻雀において重要な戦術の一つですし、自分の判断を信じて戦いましょう。
ベタオリの黒川とは?
ベタオリの黒川とは、2020年5月22日に東京高等検察庁検事長を辞任した黒川 弘務氏のことです。黒川氏はかなりの防御タイプで、ベタオリを多用していたために周囲から「ベタオリの黒川」と呼ばれていたそうです。
法のプロでありながら賭け麻雀をしていたため略式起訴され、検事長を辞任することとなりました。ベタオリのイメージと辞任が重なったこともあってか、検事長辞任の件とともに「ベタオリの黒川」というワードも話題となりました。
※賭け麻雀は違法行為です※
ベタオリに関するポイントまとめ
ベタオリは振り込み回避を最優先に据えた防御重視の打ち方です。局の進み具合、持ち点、自分の手の強さなど様々な情報を元にベタオリするかどうかの判断を決めましょう。
ベタオリする際はどの牌から切るかを考えることも重要です。最も安全な合わせ打ちを優先的に行い、スジ読みなど不確実のある方法は後回しにしましょう。
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