黙聴(ダマテン)とは?メリットデメリットとダマテンをするタイミング
黙聴とは
黙聴(ダマテン)とは、リーチをかけずテンパイしている状態、すなわちテンパイしている状態を悟られないように黙っている状態を指す麻雀用語です。ダマテンは別名「闇聴(ヤミテン)」とも呼びます。
黙聴のメリット
リーチをかけられるのにあえてダマテンでいることに、麻雀初心者の方はメリットを感じないかもしれません。しかし、ダマテン状態でアガリを待つことには、2つの大きなメリットがあります。「アガリやすい」「手牌を変えやすい」というダマテンの2つのメリットを解説します。
アガリやすい
ダマテンの大きなメリットの一つとして、テンパイしていることを読まれづらいことが挙げられます。リーチをかけていないため、他のプレイヤーからしたら手牌がどの程度アガリに近づいているのか読みづらいです。
しかし、テンパイしているということは必然的にツモ切りが多くなりますし、捨て牌の傾向や打ち方からダマテンだとわかってしまうこともありますが、序盤であればあまり警戒されることはないでしょう。
相手に悟られずにいれば、切りづらい真ん中の牌で待っているときやドラ周辺牌なども、リーチをしているときよりは出やすくなります。
手牌を変えやすい
ダマテンのもう一つのメリットは、手牌を柔軟に変更できる点です。たとえば、テンパイしたものの待ちの形が悪い場合や残り枚数が少ないときはもちろん、赤ドラや手替りなどでよりいい形になる牌が来たときに、手牌を変えられます。
こちらの手が悪いときに、相手がリーチをかけて来たときにも安全牌を選んで捨てられるため、どんな状況にも対応しやすくなることは、ダマテンのメリットと言えるでしょう。
黙聴のデメリット
一見メリットが大きいダマテンですが、リーチをかけていないので裏ドラが乗らないというデメリットの他にも、対局中に若干不利になる要素が存在します。
点数や翻数を伸ばしづらい
ダマテンでは、リーチの1翻がないだけでなくリーチをかけてアガった場合にめくれる裏ドラも見ることができません。よって、手牌の中と表ドラだけの翻数で戦わなければいけないため、見えている分の翻数以上にはならず点数が伸ばしづらいです。
他家のカンによるドラが乗る、ツモや嶺上開花、海底ツモ、河底ロンなどがあれば何翻かは増えますが、狙える役ではない点に注意しましょう。
駆け引きや牽制がしづらい
ダマテンの状態では、他家は恐れることなく勝負を仕掛けてきます。自分の手の方がいい場合でも、他家がリーチしてしまうと、残りのプレイヤーは警戒して危険牌を出さなくなるでしょう。
リーチをかけて他家にプレッシャーをかけ、降ろさせるのも麻雀の戦術の一つではあるため、そういった駆け引きができなくなるのは一つのデメリットです。リーチをかけた時であれば、スジ引っ掛けによってアガリ牌を引き出しやすくなりますが、ダマテンは相手が捨て牌を気にかけていないため、そういった部分でも駆け引きができなくなります。
黙聴をするタイミング
手牌を変えやすく柔軟に対応できるものの、駆け引きに持っていきづらいダマテンですが、ダマテンを選択すべき場面はいくつかあります。下記を参考に、自分がダマテンをすべきかどうか判断して戦術に活かしてみてください。
点数が十分高い
ダマテンをすべきタイミングの一つに、点数が十分高い場合が挙げられます。ダマテンのデメリットである「点数が伸ばしにくいこと」を解消できており、警戒されて流局になるよりはある程度高い点数でアガってしまった方がいいでしょう。
特に4人麻雀では跳満か親の満貫で12,000点と、最初の持ち点である25,000点の半分程度を獲得できるため、このくらい高得点を狙えるのであれば、あえてリーチをかけずダマテンでいるのは一つの戦術です。
点数が低い
ダマテンをすべきもう一つのタイミングに、点数が低いことも挙げられます。得られる点数が低い場合、リーチをかけてツモ切りしかできないときに、他家の高得点の手に振り込むのはもったいないです。
もちろん警戒して降りてくれる可能性もありますが、捨て牌からアガリ牌が読みづらかったりダブルリーチがかけられたりするときには戦術としてリーチを選んでも問題ないでしょう。
振り込みたくない状況
親番を連続させたくなかったり、点数差が近く振り込みたくなかったりする場合、またはトップで点数を守りたいときはダマテンで様子を見るのも一つの戦術です。
無理してアガリにいこうとして親に振り込んでしまう、あと数巡しかなく流局になる可能性が高い、オーラス付近で点数差が少なくリーチをかけてリーチ棒をあげてしまったことにより逆転負けしてしまうなどがあると、点数的に非常にもったいないです。もちろん強気で攻めるタイミングもあるかと思いますが、手牌の状況次第ではダマテンでいた方が無難な時があります。
待ちが悪い状況、高い手役になりそうな状況
ペンチャン待ちやカンチャン待ちで待っている状況、少し手牌が変われば三色同順や一気通貫など、よりいい手をを狙える手牌になりそうなときにはダマテンを選択する手段もあります。
もちろん、他に役がない場合や高い役が望めない場合は即リーをしても問題ありませんが、フリテンにならないような手牌かつ高い点数を目指せる手牌ならダマテンという選択肢を取るのもいいかもしれません。
黙聴で覚えておきたいことまとめ
ダマテンは、リーチをかけず悟られないようにテンパイしている状態を指す麻雀用語。現代の日本のリーチ麻雀では「テンパイ即リー」という言葉があるように、一発や裏ドラなどの偶然役による点数の伸びを考えると、基本的にはリーチをかけた方がいいとされています。
しかし、戦局やタイミング次第ではあえてダマテンすることも選択肢としてはあげられます。初心者の方はタイミングが掴みづらいですが、慣れてくると「ここは待った方がいい」と感じることが出てくるはずです。しかし、役なしの場合はダマテンでは意味がなくリーチせざるを得ないので、やはり麻雀を始めたての方は基本的にリーチをかける方がいいかと思います。
また、ダマテンで不意打ちの高得点のロンを食らってしまうと、「うざい」「ちょっと待ってくれよ」となるかもしれません。常に相手の捨て牌や切るタイミングなどを軽く意識しつつ打つようになれば、「危ないかも」「ダマテンかも」と感じるようになってくるかと思うので、相手の動きをよく見つつ、どのタイミングならダマテンしてくるかなども考えて打ってみてください。
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