一気通貫(イッキツウカン)とは?成立条件やローカル役など – 麻雀2翻役
一気通貫(イッキツウカン)とは
一気通貫(読み方:イッキツウカン)とは、同じ種類の数牌(萬子・索子・筒子)で123・456・789の順子を揃えたときに成立する役です。ポン・チー・カンをしていても成立します。名前を省略して「イッツー」と呼ばれることが多いです。
一気通貫に関する基本情報一覧
- 一気通貫の翻数:2翻
- 一気通貫の出現確率:1.75%
- 鳴き可
- 一気通貫の食い下がり:あり(1翻)
一気通貫の成立条件
萬子なら萬子、索子なら索子、筒子なら筒子で1から9の数牌を順子で揃えることで成立します。役として完成させるためには残り1つの面子と雀頭が必要ですが、その種類は問いません。また、待ちの形も自由で麻雀初心者にもわかりやすい条件になっています。
一気通貫は鳴いていても成立しますが、食い下がりによって1翻となります。鳴いているのが一気通貫の条件となる1から9の数牌で構成される3面子か、残りの1面子かどうかに関係なく食い下がりは発生します。
鳴いている状態で一気通貫を狙うとき、待ちによっては役なしになりかねないので注意しましょう。例えば以下の手牌のとき、
待ちはと
ですが、
では役なしとなってしまうためアガることができません。
また、清一色などで待ちが複数ある場合に、待ちによっては一気通貫が成立しない和了の形になってしまうのでこちらも注意が必要です。
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一気通貫との複合を狙える役
平和(ピンフ)
一気通貫の形では123・456・789の3つの順子を必要とするため、残り1つの面子を順子にすることで平和との複合が狙えます。
ただし、平和では門前かつ両面待ち、雀頭が数牌またはオタ風牌であることも条件に含まれるので注意が必要です。
<平和と一気通貫の複合例>
一盃口(イーペーコー)
一気通貫の123・456・789のいずれかと同じ順子をもう一組揃えることで、一盃口との複合も狙えます。一盃口は門前役なので副露せずに揃える必要がありますが、揃えられれば3翻以上は確定とかなり心強い手牌になります。
リーチはもちろんのこと、4面子すべてが同じ種類で構成されている状態になるため、後述する清一色や混一色もあわせて狙っていけるでしょう。
<一盃口と一気通貫の複合例>
清一色・混一色(チンイツ・ホンイツ)
一気通貫では、萬子・索子・筒子のどれか1種類の牌を最低でも9枚使うことになります。残りの1面子と雀頭を同じ種類の牌で揃えたり、字牌を用いることで清一色や混一色といった役との複合も狙えます。
どちらかというと、清一色や混一色を作っていたら最終的に一気通貫の形もできていた、という事例の方が多いかもしれません。
<混一色と一気通貫の複合例>
一気通貫に関するローカル役
東北新幹線(とうほくしんかんせん)
東北新幹線とは、字牌の"東"と"北"で刻子および雀頭を1つずつ作り、残りの3面子で一気通貫の形を作ることで成立する役です。鳴きの可否や翻数は定義にばらつきがあるようです。
一気通貫全帯么九(イッキツウカンチャンタンヤオチュー)
一気通貫全帯么九とは、一気通貫の456の面子以外をチャンタの形で構成したものを指し、3翻役(食い下がり2翻)となります。一部のローカルルールで、一気通貫の上位役としてごくまれに採用されている場合があります。混一色との複合はできません。
なお、字牌が含まれないものは「純一気通貫全帯么九」と呼ばれ、1翻プラスされます。
一気通貫に関するよくある質問
一気通貫を揃えるときに鳴いてもいいですか?
123を萬子、456を索子、789を萬子で構成した場合、一気通貫は成立しますか?
成立しません。一気通貫を成立させるためには、123・456・789の3面子をすべて1種類に統一する必要があります。萬子・筒子・索子の3色で一気通貫を揃える三色通貫というローカル役も存在します。
一気通貫で覚えておきたいポイントまとめ
一気通貫はIT用語やビジネス用語としても使われているため、麻雀を始める前から知っていた方もいるのではないでしょうか。"始めから終わりまで一通りそろっていること"や"最初から最後まで一貫したサービスが可能であること"といった意味を持ち、麻雀の一気通貫が由来となっています。
清一色や混一色などとの複合が狙えるといったメリットの反面、副露したあと片アガリだと後付けになってアガれない可能性があったりタンヤオや三色同順などとの複合はできなかったりするデメリットもあります。
順子(シュンツ)を中心とした手役を組みたいとき、一気通貫を狙うべきか、タンヤオや三色同順などを優先するべきか、といった選択を局の途中で迫られる場面も少なくありません。状況を見極めながら使い分けていけると、麻雀上級者に一歩近づくでしょう。