ドラとは?種類・位置・由来や語源・最高枚数 – 懸賞牌とも呼ばれる点数を上げる牌

麻雀のドラ

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麻雀のドラとは

ドラとは、別名を懸賞牌と呼び、麻雀において和了した際の得点を加算させる働きを持つ牌のことを指します。和了したときに、手牌か副露した牌にドラが含まれているとき、ドラ1枚につき1翻が加算されます。ただし、あくまでも加算がされるだけであり役として扱われるわけではないので、ドラのみで和了することはできません。ドラには複数の種類が存在し、表ドラ、裏ドラ、槓ドラ、槓ウラ、赤ドラ、抜きドラといった種類があります。

ドラ表示牌とドラの関係

初心者はつまずきやすいポイントとして挙げられるのは、ドラ表示牌の次位牌がドラになることです。

数牌の場合、表示牌が1の場合ドラが2に。表示牌が2の場合は3といったように、次の数がドラになる点を覚えておきましょう。これは萬子筒子索子のどの場合でも同じです。

字牌の場合は、「東→南→西→北→東…」「白→發→中→白…」の順でドラになるため、こちらもあわせて覚えておくようにしましょう。

ドラの決め方

ドラの決め方

ドラの由来

ドラの由来は英語のDragon(ドラゴン)です。欧米の麻雀でドラゴンは三元牌のことを指し、刻子(コーツ)にするだけで役(役牌)になる「非常に便利で価値の高い牌」という意味を持っていました。日本ではこの「非常に便利で価値の高い牌」という意味という部分だけを取り出して、いままで懸賞牌と呼ばれていたものを「ドラ」と呼ぶようになったのが語源です。

なお、上述のとおりドラの語源はドラゴンなので、ポン(吃)チー(吃)などと違い漢字での表記はありません。

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ドラの種類と位置

表ドラ

王牌のうち、開門位置から数えて3枚目の上段の牌を表向きにしたとき、そこに表示されている牌のことを表ドラ表示牌と呼びます。このドラ表示牌の次位牌がドラになります。

このドラはプレイヤー全員に共通のドラです。

裏ドラ

表ドラ表示牌の下段、すなわち裏の牌が裏ドラ表示牌です。裏ドラ表示牌の次位牌がドラになります。裏ドラは、立直をかけてアガった場合のみ確認する権利が与えられます。また、裏ドラを確認する前であれば、裏ドラの権利を破棄することも可能です。

ドラも含め、リーチに関するルールはこちらの記事で詳しく解説しています。

槓ドラ

カンをすることによって新たに登場するドラのことを槓ドラと呼びます。今までにあるドラと区別するために新ドラと呼ぶことも。こちらも通常の表ドラと同様に全員共通のドラになるので覚えておきましょう。

槓ドラをめくるタイミングは暗槓と明槓で異なり、いくつかのルールがあります。対局を始める前に全員でルールの統一をしておくといいですね。

  • 暗槓なら嶺上牌を自模した地点でめくり、明槓なら打牌した地点でめくる。他家は新ドラを確認してから、副露やロンを行う。
  • 暗槓なら嶺上牌を自模した地点でめくり、明槓なら打牌した地点でめくる。打牌した牌がロンされた場合、槓ドラはめくらず、副露された場合は副露後にめくる。
  • 暗槓、明槓問わず、嶺上牌を取得した地点でめくる。

カンのやり方やドラの扱いについてはこちらの記事で詳しく解説しています。

槓ウラ

槓ウラは、槓ドラがある状態で立直をかけてアガった場合のみ確認する権利が与えられます。槓ドラのことを裏ドラと呼ぶこともあります。

カンをした人でなくても、リーチをして和了した人であれば通常の裏ドラと同様に、確認する権利があるので覚えておきましょう。

赤ドラ

図柄を赤く塗った牌のことを赤牌と呼び、その赤牌を常時ドラとして扱うことを赤ドラと呼びます。一般的には五萬、五索、五筒のそれぞれ4枚の中から1枚(稀に五筒を2枚)を赤牌として通常の牌と入れ替えます。

和了の際に最終的に手牌の中にあるだけで1翻増える、お得なドラです。

抜きドラ

三麻において、北や一萬、九萬を引いたとき、それを手牌から抜いてドラ扱いをすることを抜きドラや北ドラ(ペードラ)といいます。抜きドラに関しては多くのルールがあり、人によって扱い方が大きく変わります。こちらも対局を始める前に全員でルールの統一をしておきましょう。

抜きドラの種類

  • 北を抜きドラとする場合
  • 北と一萬、九萬を抜きドラとする場合
  • 北と一萬、五萬、九萬を抜きドラとする場合

抜きドラの扱い

  1. 多くの場合で共通するルール
    • 抜きドラでツモった嶺上牌でアガったとき嶺上開花が付く
    • 表ドラが抜きドラだった場合、抜きドラ+表ドラと数えて1牌で2翻分となる
  2. 場合によって異なるルール
    • 手牌で使える/役満の場合のみ手牌で使える/手牌では使えない
    • 河に捨てられる/河に捨てられない
    • 抜きドラに対してロン和了した場合の搶槓がつく/つかない
    • 抜きドラによってリーチ一発天和などが無効になる/ならない

ドラが重複するルール

たとえば、表ドラや裏ドラが一緒だったときにはドラ1枚で2翻として扱う、といったようにドラによる加点は重複します。その例も含め、重複する場合の例は以下のとおりです。

表ドラと裏ドラが一致した場合

表ドラ表示牌と裏ドラ表示牌が一致した場合、表ドラと裏ドラも同じ牌になります。

この時、ドラを1枚持っていると表ドラ、裏ドラそれぞれ1翻加算され、合計2翻増えます。表ドラと裏ドラ以外にも、表ドラと槓ドラが一致した場合や裏ドラと槓ウラが一致した場合など、ドラ表示牌/ドラが一致した場合はすべて重複して加算されるルールです。

よって、他家がカンを1回してドラ表示牌が重なり、裏ドラも表ドラの表示牌だった際にはドラを1枚持っているだけで4翻と、満貫や跳満以上をどの手牌でも比較的簡単に狙えるでしょう。

赤ドラとドラ対象牌が一致したとき

表ドラの対象牌が五萬、五索、五筒の場合、赤牌の五萬、五索、五筒は赤ドラと表ドラが重複するため、こちらも2翻として扱います。表ドラの場合だけでなく、裏ドラや槓ドラ、槓ウラでも重複してカウント可能です。

抜きドラとドラ対象牌が一致したとき

主に三麻において、表ドラの対象牌が北の場合、抜きドラである北と表ドラが重複するため2翻扱いになります。こちらも赤ドラと同様に、表ドラの場合だけでなく裏ドラや槓ドラ、槓ウラでも重複可能です。

ドラの最高枚数

ここで、理論的に考えられるドラの枚数を考えてみましょう。今回は、三麻で北ドラを抜きドラ、赤ドラ3枚(五筒・五筒・五索)のルールと仮定します。まず、表ドラが1種類4枚と裏ドラが1種類4枚あります。次に、槓は一局で4回までできるため、槓ドラは4種類が4枚の計16枚まで増えます。すると、槓ウラも最大で計16枚まで増えることがわかります。

今回仮定したルールでは北が抜きドラのため、4枚抜きドラがあります。そして最後に赤ドラが3枚あります。これを合計すると、最大で47枚のドラ牌が存在することがわかります。

例えば、
五筒赤:麻雀王国五筒赤:麻雀王国 四索:麻雀王国五索赤:麻雀王国 九索:麻雀王国九索:麻雀王国九索:麻雀王国 裏:麻雀王国一萬:麻雀王国一萬:麻雀王国裏:麻雀王国 裏:麻雀王国七筒:麻雀王国七筒:麻雀王国裏:麻雀王国 ロン和了三索:麻雀王国、抜きドラ北:麻雀王国北:麻雀王国北:麻雀王国北:麻雀王国 のような手牌だったと仮定します。

ここで、表ドラ表示牌が西:麻雀王国、裏ドラ表示牌が九萬:麻雀王国、槓ドラ表示牌が八索:麻雀王国二索:麻雀王国、槓ウラ表示牌が六筒:麻雀王国三索:麻雀王国
だった場合、どうなるでしょう。

なんと、手牌に含まれるすべての牌にドラが乗ることになります。役は立直+ドラ24(抜きドラ4、赤ドラ3、表ドラ4、裏ドラ4、槓ドラ4、槓ウラ5)の25翻で、数え役満です。13翻以上で数え役満となるためこんなにドラがのる必要はありませんが、このようなことが起こる可能性もゼロではありません。

ドラに関して覚えておきたいことまとめ

ドラは懸賞牌とも呼ばれ、自分の手配の点数を高くする大事な手段です。ドラにとらわれすぎて打ち筋が制限されてしまうのは本末転倒ですが、可能な限り手牌に含めることができると高得点が狙えます。

一方、赤ドラや裏ドラは運の要素が強すぎるため、「いらない」「あるとつまらない」という意見を持つプレイヤーも少なくありません。ドラについては、対局を始める前にプレイヤー同士で確認をしておかなければならないルールが多々あるので、ケンカにならないようこの記事を見ながら決定をするようにしましょう。

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