槍槓(チャンカン)とは – 条件・確率 暗槓でも成立する?槓ドラは?麻雀1翻役

食い下がりなし,鳴き可

麻雀の槍槓

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槍槓(チャンカン)とは

槍槓(読み方:チャンカン)とは、他のプレイヤーが加槓した牌でロン和了すると成立する麻雀の1翻役です。テンパイさえしていれば手牌の内容は問わず、槍槓自体が役として認められるため役なしでもアガることができます。槍槓は成立条件が和了の仕方にある特殊な役で、捨て牌以外からロンできる唯一のケースです。搶槓という表記もあります。

槍槓に関する基本情報

  • 槍槓の翻数:1翻
  • 槍槓の出現確率:0.05%
  • 食い下がり:なし
  • 鳴き可

槍槓の条件

槍槓が成立する条件

槍槓は手牌の内容に関係なく聴牌テンパイしていれば、他家が加槓(小明槓ともいう)した牌でアガることができます。立直リーチ国士無双コクシムソウ九蓮宝燈チューレンポートーなどの特殊な役も含めてほとんどの役と複合しますし、槍槓自体が役なので手牌が役なくてもアガり可能です。

つまり、槍槓のみの和了もあり得るということですね。鳴きOKの役なので門前メンゼンである必要もありません。

槍槓が成立しないとき

加槓であることが条件なので、大明槓や暗槓では成立しません。また、相手が既にポンしている牌の4枚目が加槓の対象牌になるので、必然的にシャボ待ち単騎待ちにはなりません。したがって対々和七対子など、順子(シュンツ)を用いない役とは複合しません。

ツモ上がりが条件の門前清自摸和嶺上開花ポンをすると出来なくなるダブル立直とも複合しません(加槓するためにはポンしている必要があるため)。

暗カンと明カンの違いも含め、カンにまつわるルールはしっかり覚えておきましょう。こちらの記事で詳しく解説しています。

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槍槓の注意点

槍槓は特殊でレアな役なので、細かいルールについて曖昧な人も多いと思います。注意点をまとめました。槍槓が発生したとき対象の加槓は不成立とみなすのが原則です。

槍槓と四開槓

四開槓(スーカイカン)は1局中にカンが4回発生すると流局になるルールのことです。4回目のカンが加槓で、かつそれに対して槍槓が発生した場合、槍槓の方が流局より優先されます。槍槓によって直前の加槓は不成立と考えるためです。

槍槓と嶺上開花

加槓したときに嶺上開花が発生しても槍槓されてしまうと槍槓が優先されます。嶺上開花(リンシャンカイホー)は、カンしたときのリンシャン牌でアガると成立する麻雀の1翻役です。この場合も槍槓によって加槓が不成立となるためです。そもそも加槓は不成立になるということはリンシャン牌を引く権利はありませんし、そう考えると加槓したときすぐ槍槓の宣言・ロンの発声がされるのが望ましいですね。

槍槓と七対子・対々和

槍槓の発生する条件は他家が加槓をすることです。加槓をするためには既にポンをしている必要があり、同じ種類の牌を3枚他家が抱えていることになります。そのため和了形に同種の牌を2枚以上必ず使う「七対子(チートイツ)」と「対々和(トイトイホー)」は槍槓と複合するのはルール上不可能です。

国士無双と暗槓

国士無双に限り、暗槓での槍槓を認めることがあります。このとき、理論上は人和レンホーとの複合も可能になります。つまり、出現率はとても低いですがルール設定によっては国士無双・人和のダブル役満を槍槓で和了出来る可能性があるということです。

三人麻雀での北

三人麻雀において抜きドラ(北ドラ)を採用している場合、他家が抜いた北でロン和了できるというルールになっていることがあります。一見すると槍槓に似ていますが、槍槓の定義から外れるためロンはできても槍槓という役は付きません。

ルールによっては抜きドラでロン和了した際、槍北という役を付けることもあるようです。

槍槓はロン和了

特殊なアガり方なので処理に困ってしまうかもしれませんが、槍槓はロン和了扱いです。放銃ホウジュウ者は加槓した人になります。ロン和了の扱いなので、振聴フリテンの時はアガることができず、槍槓を見逃すとアガりの場面をスルーしたということになりフリテンになります。

槍槓に関するよくある質問

槍槓の確率は?

槍槓の確率は0.05%程度と言われています。

槍槓は一発と複合しますか?

複合します。加槓によって鳴きが入るため一発が消えてしまうように思えますが、槍槓した場合、加槓は成立したとはみなされないので、一発は消えずに残ります。

槍槓したとき他家が加槓した分のカンドラはめくりますか?

槍槓した場合、加槓は成立したとはみなされないのでカンドラはめくりません。

槍槓は海底摸月(ハイテイモーユエ)と複合しますか?

海底時は槓できないため、海底摸月とは複合しません。

槍槓は河底撈魚(ホウテイラオユエ)と複合しますか?

槍槓は河底撈魚と複合しません。河底撈魚は最後に河に放たれた牌でアガると成立する役です。加槓した牌は河に放たれていないので、河底撈魚が成立しないためです。

槍槓の覚えておきたいポイントまとめ

槍槓は他家が加槓した牌でロン和了すると成立する役です。出現率が低いレア役であがゆえに細かいルールが多く、どのルールを採用しているかどうかもその場その場で違うためわからない場合は素直に周りの人や雀荘であれば店員さんに聞くようにしましょう。

小林立氏の麻雀漫画『咲-Saki-』において登場人物の加治木ゆみが「その槓成立せず」とかっこよく槍槓を決めているシーンが有名ですが、実際の麻雀で狙ってアガるのは難しい役です。見逃してフリテンになってしまうこともあるので知っておく必要はありますが、アガれたらラッキー程度に思っておけば良いでしょう。

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