向聴戻し(シャンテンモドシ)とは?あえて一歩下がるテクニック
向聴戻しとは?
向聴戻し(シャンテン戻し)とは、一向聴・二向聴の状態から二向聴・三向聴に戻すことを言います。一見テンパイまでの道のりから外れるようですが、場合によっては有利になる可能性も秘めています。
向聴戻しを使う場面例
では実際にどのような場面で向聴戻しを使うのか、いくつか例を紹介します。
愚形塔子を見切る
この手牌は二向聴であり、を切ることで一向聴となります。その後
のいずれかを引くことでテンパイとなりますが、先にこの時点で
の塔子を落とすことで、受け入れの広い
のブロックを活かすことができます。
また、状況にもよりけりですが比較的安全な牌としてを保持することにもなります。
上のような手牌について考えます。または
を切れば二向聴となりますが、
を切ることでタンヤオや[234]の三色同順も狙うことができます。このように、特に局序盤でシャンテン数も多い場合には、ペンチャンのような愚形(受け入れが少ないブロック)の塔子を切ることも視野に入れておきましょう。
より高打点を狙う
この例では
のいずれかを切ることで七対子の一向聴にとることができますが、索子のホンイツやチンイツを狙えそうな形であるため、
を切ることが多いでしょう。
振り込みを防ぐ
例えば、局終盤で他家に以下のような形が見えている状況を考えます。
このとき、自分が(リーチせず)テンパイしている状態からを引いてきた場合、そのままツモ切りをするでしょうか?
最低でも満貫やハネ満、最悪の場合大三元や字一色といった役満の可能性も十分考えられます。このようなシチュエーションの場合、ほとんどの人がテンパイをやめて一向聴に戻す選択肢をとるでしょう。このように、テンパイしている状態から一向聴に戻すことを特にテンパイ崩しと呼ぶことがあります。
極端な例を挙げましたが、このように他家の手が明らかに高そうなとき・あからさまな危険牌を引いてきたとき・自分がトップの状態で他家への振り込みを少しでも抑えたいときなどにテンパイを崩すことは往々にしてあります。
たとえ自分が高い手をテンパイしていたとしても、一度冷静になってみることも時には重要です。
向聴戻しに関して覚えておきたいポイントまとめ
向聴(シャンテン)戻しとは、端的に言えば「シャンテン数をあえて戻す(増やす)」ことを指します。主な使用場面として愚形を見切るパターン、より高打点を狙うパターン、振り込みを防ぐ「テンパイ崩し」について紹介しました。
牌効率のような思考とは真逆のようにも見えますが、向聴戻しのようなテクニックも織り交ぜながらゲームを進めることも大事になってきます。
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