門前清自摸和(メンゼンチンツモホー)とは?ピンヅモの点数 – ロン和了NGの麻雀1翻役
門前清自摸和とは
門前清自摸和(読み方:メンゼンチンツモホー)とは、ポンやチーなどをしていない門前の状態で自分の引いた牌がアガリ牌だった時に成立する麻雀の1翻役です。門前清自摸和は「ツモ」と呼んだり、「メンゼンツモ」「メンツモ」と呼んだりもします。
麻雀では牌山から牌を引く行為も「ツモ(自摸)」と呼ぶので、役の「ツモ」と混同しないようにしましょう。
門前清自摸和に関する基本情報一覧
- 門前清自摸和の翻数:1翻
- 門前清自摸和の出現確率:17.3%
- 食い下がり:なし
- 門前役(鳴き不可)
門前清自摸和の漢字の意味
門前清自摸和は「メンゼンチンツモホー」と読みます。門前はメンゼンと読み、鳴いていない状態のことを指す麻雀用語で、「門前清」という呼び方が正しいです。自摸はツモ、つまり山から牌を拾ってくる行為全般をそれぞれ指します。和は和了(ホーラ)のことで、麻雀におけるアガリのことですね。
このように分解して考えると、成立する条件や意味も納得できますし、覚えやすいでしょう。役の名前が長いので「メンゼンツモ」「ツモ」と略することが多いです。
「門前」は「面前」と書かれていることがありますが、厳密に言うとこれは誤りで面前清自摸和ではなく門前清自摸和なので気をつけましょう。
これらの麻雀用語がカタカナ表記であればわかりやすいのですが、麻雀が中国由来のゲームということで、どうしても正式名称が漢字になってしまいます。麻雀の本や雑誌などでも用語が漢字で書かれていることが多いため、読めるようになっておくと麻雀上達の近道になるかもしれません。
門前清自摸和のメリット
門前清自摸和を狙うメリットには、次の4つが挙げられます。
- ほとんどの役と複合する
- 他のプレイヤーが振り込んでくれる望みが薄いときにも狙える
- 振聴でも狙える
- 他の役がなくても狙える
門前清自摸和は、門前であれば搶槓、河底、ローカル役だと人和以外の役と複合するので、他の役を狙って待っているときに偶然1翻つく可能性があります。
ノーリスクで1翻増えるチャンスがあるのは大きなメリットであり、リーチや一発といった門前役と組み合わせて高得点になることもあるため、こういったメリットからも門前状態を保つ意味があるでしょう。
また、上級者同士では放銃も少なくなるので門前清自摸和に頼る場面も出てくるかと思います。さらに、フリテンや役なしなどで追い込まれても門前状態であれば門前清自摸和によってアガれるチャンスがあるので、非常に用途の広い役であると言えます。
門前清自摸和のデメリット
門前清自摸和にはデメリットがほとんどないと言えるでしょう。門前状態ならば常に成立する可能性のある役で、それ以外の条件はないためリスクがないのも特徴です。
しかし、この役や門前にこだわりすぎてポン・カン・チーをするタイミングを逃さないようにしましょう。状況によっては、ポン・カン・チーをした方が上がれる確率が上がったり、点数が高くなったりすることもあります。
また、門前状態であっても他人の捨て牌でアガるロン和了では成立しないため、他家からの振り込みを狙っている場合、この役は諦める必要があります。
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門前清自摸和の条件
門前清自摸和が成立する条件
門前清自摸和が成立する条件は次のとおりです。メンゼンチンツモホーという名前のとおりですね。
- 門前(メンゼン)状態であること
- ツモ和了すること
門前清自摸和が成立しないとき
門前清自摸和が成立しないときは次のとおりです。
- ポン・カン・チーをしているとき
- ロン和了したとき
これらの条件から、門前清自摸和とは「他の人から牌を貰わずに自力で和了すること」とも言えますね。副露している状態だと門前状態ではなくなってしまうため、門前清自摸和はつかなくなってしまいます。
門前清自摸和と複合する相性のいい役
門前清自摸和は門前状態であれば成立する役なので、搶槓、河底、人和といった特殊な役以外と複合できます。もちろん4面子1雀頭の形ではない、七対子(チートイツ)とも複合が可能です。その中から、麻雀初心者でも覚えやすい役や戦術上複合しやすい役を紹介します。
立直(リーチ)
立直(リーチ)は、テンパイを宣言して1000点賭けることによって成立する1翻役です。門前役なので、門前清自摸和が複合して付く可能性があります。立直自体が他の役と複合させやすいうえに、一発や裏ドラといった偶然役の可能性もあるので、運が良ければ高得点を得られることも。
また、立直時はテンパイを宣言しているので他家が警戒します。そのため振り込みの可能性は下がりますが、そんな時こそ門前清自摸和が見込めますし、出れば精神的にもダメージを与えられるでしょう。
断么九(タンヤオ)
断么(タンヤオ)はリーチと同じ1翻役で、2〜8までの数牌のみを用いて手牌を構成する役のことです。「喰いタン」と呼ばれる鳴きありのルールも存在しています。鳴かずとも幺九牌(1,9,字牌のこと)を優先的に捨てているだけで成立し、初心者向けの役として有名です。
平和(ピンフ)
平和は条件が少しややこしいですが、慣れてしまえば狙うのが簡単なうえに他の役との複合によって高得点が狙える役です。門前役かつ役の特性上待ちが多くなりやすいので、平和を狙っているだけで必然的に門前清自摸和もセットで狙えます。
立直(リーチ)や断么九(タンヤオ)などの基本的な役とも相性がよく、メンタンピン(メン=立直、タン=断么九、ピン=平和)と3点セットで狙う人も多い印象です。
ただし、平和と門前清自摸和の複合は認めないとするルールもあるので注意しましょう。
海底摸月(ハイテイラオユエ)
ハイテイラオユエ、通称「ハイテイ」は、局の最終ツモで和了すると成立する役です。門前状態であれば、門前清自摸和とも複合します。
嶺上開花(リンシャンカイホー)
リンシャンカイホーは、カンをした際に引いた嶺上牌でツモ和了すると成立する役です。門前状態であれば門前清自摸和とも複合します。
門前清自摸和に関するよくある質問
門前清自摸和は平和と複合しますか?
平和ツモあり/なしの符はそれぞれいくつですか?
平和ツモありの場合、ツモ符の2符は無視し、符は20符になります。平和が1翻、門前清自摸和が1翻という計算になるため、平和ツモだけで2翻20符と覚えておきましょう。平和ツモなしの場合、平和1翻+副底20符+ツモ符2符で、切り上げて1翻30符になります。
暗槓した場合に門前清自摸和は成立しますか?
暗槓をした場合は門前状態を維持しているとみなされるため、門前清自摸和は成立します。
門前清自摸和とよく一緒に出てくる麻雀用語
自摸(ツモ)
山から牌を引く行為全般をツモといいます。動詞化して「ツモる」「ツモった」などのような言い方でよく使われます。門前清自摸和を和了することもツモる、ツモったなどと言うので文脈から判断しましょう。
メンタンピン
メンタンピンは、立直と断么九、平和をまとめた言い方です。それぞれメン=立直、タン=断么九、ピン=平和のことで、3つセットで狙いやすく高得点を望めることから、この呼び方が広まっています。この場合の「メン」は一般的に立直のことを指しますが、まれに門前清自摸和のことを指していることもあり、これは文脈から判断するしかありません。
メンタンピンは複合して狙おうとすると門前状態を維持することになるので、もちろん門前清自摸和も同時に狙えます。そういった意味でも、非常に汎用性の高い役の組み合わせです。
メンゼンチンツモホーで覚えておきたいポイントまとめ
1翻役である門前清自摸和は、門前状態さえ維持していれば他のほとんどの役と複合するため、自然に狙うことの出来る基本的な麻雀役です。そんな門前清自摸和の成立する条件は以下の通りでした。
- 門前(メンゼン)状態であること
- ツモ和了すること
また、「ツモ」という単語には「山から牌を引くこと」「(ロンに対して)ツモ和了の略」「門前清自摸和(メンゼンツモ)の略」と多くの意味がありますので文脈から判断する必要があります。
狙って出す役ではありませんが、門前状態さえ維持していればノーリスクで高得点を狙える使いやすい役です。門前状態で役を作っているときは門前清自摸和が出ることを祈りましょう。